のらぼう菜の栽培:植え付け(なばな、菜花の苗の植え方)
トンネル栽培での、のらぼう菜の育て方。前回は、区画に肥料を入れ、土作りをしました。それから約55日が経過。今回は、のらぼう菜(なばな、菜花)の苗を植え付けます。
のらぼう菜は越冬栽培で育てるので、他の秋冬野菜(キャベツや白菜など)に比べると、少し植え付け時期が遅めです。(のらぼう菜の植え付けは、例年、10月中旬頃です。冬越しで栽培し、来年3月くらいまで育てることができます。)
のらぼう菜の植え付け後の栽培スケジュールは、まず、約1ヶ月後(11月中旬頃)に追肥をします。その追肥から約1ヶ月後、12月上旬から中旬頃には摘心をします。(摘心=のらぼう菜の生長点を摘んで、脇芽の発生を促すこと。)
収穫時期が始まるのは、来年の1月終わりから2月くらいになります。(追肥や摘心などの時期は目安です。その年の気候などによって前後する場合があります。)
のらぼう菜の苗の植え付け(菜花、ナバナの植え方)
のらぼう菜(なばな、菜花)の植え方ですが、まず、苗の植え付け位置に穴をあけます。
穴あけには、マルチカッターを使うと便利です。区画の中心に穴をあけたら、のらぼう菜の植え付け準備は完了です。
植え付け位置の穴の深さや大きさを確認します。のらぼう菜の苗をポットのまま穴に入れてみましょう。そうすれば、植え付けする穴の深さや大きさが確認しやすいと思います。
穴の深さは、苗の土の高さと揃えるようにしましょう。穴が深いのはNGです。土の排水性や保水性、通気性などにもよりますが、苗を深く植えてしまうと、根腐れしたり、生育不良になるリスクが高くなります。もし、穴が浅いor深い、大きいor小さい場合は、移植ゴテを使って調整しましょう。
植え付け穴の調整が済んだら、水を8分目まで入れます。のらぼう菜の苗は、水が引いてから植えるので、それまで少し待ちます。
この「植え付け穴を水で満たす」作業は、苗の植え方において、重要なポイントの一つです。のらぼう菜のように、苗から育てる野菜というのは、ポットに土が少なく、しかもその土が乾いてることが多いです。(余分な水分を減らした方が、輸送しやすいですし、輸送に使うダンボール等も濡れなくて済みます。)
人間で言うと「喉が渇いてる状態」なので、事前に植え付け場所を水で満たしておくと、その後の成長がスムーズになります。植え付け後の苗が、畑の土にしっかり根付くことを「活着した」とか「活着率が良い」といいます。
のらぼう菜の苗は繊細です。傷まないように、やさしく扱いましょう。まず、苗の茎を指の間に挟み、ポットごと引っくり返します。
土が崩れないよう慎重に、のらぼう菜の苗をそっと取り出します。その後、苗の上下を戻し、穴に植え付けます。
穴と苗の間に隙間があるとうまく育たないので、よけておいた土を戻して、隙間を埋めます。(畝の土と、ポットの土が密着するように。)隙間が埋まったら、根元周辺の土を軽く押さえておきます。その際、苗が傷つかないよう注意します。
のらぼう菜の植え付けで余った土は、畝の下へ落としておきます。マルチシートの上に土があると、雨で跳ね返った土が茎や葉に付くことがあります。そうすると、その土が元で病気になるというリスクがあります。
なので、植え付けが終わったマルチシートの上は、なるべくきれいに保つようにしましょう。
苗を植え付けた後は、水やりをしっかりしておきます。(のらぼう菜の株を畝に定着させるため。)
水は、葉にかからないよう、株元に与えて下さい。上から水をザーッとかけると、はねた土が葉に付いて、それが元で病気になることがあります。葉自体も、水が直接かかると傷むことがあるので、苗への水やりは株元へするようにして下さい。
あとは、防虫ネットを戻しておけば、のらぼう菜の苗の植え付けは完了です。
防虫ネットを使ったトンネル栽培は、のらぼう菜や大根、白菜など、秋冬野菜でよく行います。害虫除け・防寒対策になるので、覚えておくと便利ですよ。トンネルの作り方は、こちらの記事でも紹介しています。
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