イチゴ(宝交早生)の育て方(収穫)
今回はイチゴを収穫したいと思います。いちごの収穫時期というと、暖かくなり始めた春先というイメージですが、露地栽培のイチゴ(畑で地植え栽培するイチゴ)は、4月下旬頃からが収穫時期になります。イチゴの収穫時期は、5月中旬頃がピークで、5月終盤頃まで続きます。
栽培しているイチゴの品種は、一季成りのもので「宝交早生」といいます。(読み方は、「ほうこうわせ」です。)一季成りのイチゴとは、秋に苗を植え付けて冬越しさせ、翌年の春頃から収穫し始めるイチゴのことです。
宝交早生のイチゴは、家庭菜園向きの品種で、病気に強く、栽培管理もわりと簡単です。いちご栽培初心者の方でも育てやすい品種だと思います。私は、畑に地植えした露地栽培で育てていますが、無農薬の有機栽培でも病気にかからず、元気に育ってくれました。
土作りと、イチゴの苗の植え付け(9月下旬頃から10月中旬頃)
イチゴの栽培は、去年の9月終盤から開始しました。宝交早生のような一季成り(読み方は「いっきなり」です。)のイチゴは、苗を植える時期が秋なので、この時期に土作りをします。無農薬の有機栽培で育てるイチゴの場合は、牛糞堆肥と鶏糞を肥料として使用します。
いちごの苗を植え付けた時期は、10月中旬頃でした。牛糞堆肥や鶏糞など、有機肥料は土に馴染むまで3週間から1ヶ月くらいかかるので、苗を植える時期は、だいたい10月くらいになります。
苗の植え方のポイントは「ランナー」です。ランナーを畝の内側に向けて植えると、栽培管理がしやすくなります。(いちごの実は、ランナーの反対側に多く付くので、ランナーを内側に向けて植えると、通路側に実がついて収穫しやすい。)
いちごは、収穫時期が4月下旬頃になるので、苗の植え付けから収穫までの栽培期間は約7ヶ月。野菜の中では結構長い栽培期間になります。
イチゴの冬越し、休眠準備(11月中旬頃)
いちごを越冬させる「冬越し」の準備をしたのが11月中旬。畝にかぶせているマルチング用の黒マルチを外して、イチゴを冬の寒さにさらしました。
この時期、イチゴの蕾が付いたり、花が咲くことがありますが、それらは摘んでおきます。イチゴの花を残すのは3月からです。2月末までに付いた蕾と花は全て摘みます。(早い時期の蕾や花は、春からの成長の妨げになるため。)
イチゴの追肥と、マルチ被覆再開(1月上旬頃から2月初旬頃)
追肥の時期は、年が明けた1月上旬。追肥に使う肥料は、有機質肥料の鶏糞です。追肥の量は、イチゴ1株あたり10cc。1区画に4株植えているので、量としては全部で40cc追肥したことになります。
2月初旬からは、畝のマルチングを再開。畝を保温して、地温を上げ、イチゴの成長を促進させます。
不織布でイチゴの枕作り(3月中旬頃)
3月中旬頃には、「イチゴの枕」を設置しました。これは、イチゴの区画の周りに不織布を敷いて、実が傷むのを防止する対策です。(イチゴの実は柔らかいので、土に直接接触すると傷みやすい。)
イチゴ農家の方とかは、敷き藁(しきわら)を使うこともあるそうです。家庭菜園のイチゴ栽培だと、敷き藁の代用として、不織布を使うのが手軽だと思います。(不織布ならホームセンターや園芸店で入手しやすいですし、使い道も多いので。)
ランナー除去&イチゴの人工受粉と、カラス対策(4月中旬頃から4月下旬頃)
4月中旬頃には、伸びてきた「ランナー」の処理と、受粉作業をしました。イチゴのランナーは、果実に栄養を集中させるために除去。受粉は筆を使って行いました。露地栽培のイチゴだと、自然受粉でもそれなりに実は付くと思いますが、形の良いイチゴを収穫するなら、人工受粉した方がいいです。
その後、4月下旬には、カラス対策を行いました。露地栽培のイチゴは、畑に地植えしているので、熟してくると虫や動物に狙われます。なので、取られないよう、対策する必要があります。今年のカラス対策は、イチゴの実が見えないよう、不織布で目隠しをしました。
イチゴの収穫(4月下旬頃から5月末頃まで)
で、肝心のイチゴの収穫ですが、今回はとりあえず1粒だけです。今年は小粒ですね。小粒なイチゴですが、しっかり色付いていて、ツヤもあり、美味しそうです。
イチゴの収穫時期は、まだ始まったばかり。これから5月末頃まで収穫時期が続くので、色づいてきたイチゴから順に収穫していきたいと思います。次の収穫が待ち遠しいです。
いちご栽培の追加情報(イチゴの育て方についての関連情報)
いちごの露地栽培に向いている品種は?
露地栽培(地植え)に向いているイチゴは、宝交早生です。宝交早生は、みずみずしい食味が特徴のイチゴで、病気にも強い品種なので、家庭菜園で栽培するのに向いています。
露地栽培のいちごの時期はいつですか?
いちごの露地栽培は、9月中旬頃から翌年の5月中旬頃までが栽培時期です。(秋に植え付けて、翌年初夏に収穫する一季なりイチゴの場合。)
露地のイチゴは、土作りが9月中旬頃からスタートして、植え付けが10月上旬頃。越冬栽培をして、翌年の4月下旬頃から収穫できるようになります。
いちごを露地栽培する時、肥料は何がいいですか?
露地物のいちごの肥料は、有機栽培だと、元肥(もとごえ)として牛糞堆肥と鶏糞を使うことが多いです。牛糞堆肥は、土の通気性や保水性のバランスを整えるために使います。堆肥なので、肥料(栄養)分は少なめです。
鶏糞は、いちごの成長に必要な栄養分(窒素やリン、カリウムなど)をバランスよく含んでいる有機肥料です。いちごの栽培というと、いろんな肥料を使うようなイメージがあるかもしれませんが、意外とシンプルな組み合わせで育てることができます。
いちごの露地栽培での追肥はいつ?何を追肥したらいいですか?
露地栽培のいちご(一季なり)では、年が明けた1月上旬頃に追肥をします。冬は、追肥した肥料が効くのに1ヶ月くらいかかります。
露地物のイチゴは、2月中旬くらいから実をつけるための成長を始めるので、1月上旬頃に追肥をしておくと、ちょうどよく肥料が効き始めます。
追肥の肥料は、鶏糞がおすすめです。鶏糞は、窒素やリン、カリウムなど、いちご栽培に必要な栄養素をしっかり含んでいます。追肥量の目安は、いちご1株あたり鶏糞10gが適量です。
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