ナスとピーマンの栽培:苗の植え付け時期は5月の連休頃がベスト

マルチ栽培でのナスとピーマンの育て方。前回は、ナス(千両二号ナス)とピーマン(京波ピーマン)の区画に肥料を入れ、土づくりをしました。それから約45日が経過。今回は、ナスとピーマンの苗を植え付けます。

ナスとピーマンの植え方(千両二号ナスと京波ピーマンの植え付け)

ナスやピーマンは、夏の家庭菜園の定番野菜で、育て方も比較的やさしいので、初心者の方におすすめです。ナスやピーマン、トマトなど、苗から育てる春夏野菜は、毎年だいたい植える時期というのが決まっていて、それが5月のゴールデンウイークの前後。

ナスとピーマンの植え付け場所

ナスも、ピーマンも、植える時期を守って植え付けると、無理なく健康に育ってくれるので、病気や害虫の被害も受けにくくなります。「栽培適期に植え付ける」という考え方は、ナスやピーマンの植え付けだけでなく、いろんな野菜の植え付けにも共通しているので、覚えておくといいと思います。

千両二号ナスと京波ピーマンの苗

ナスとピーマンの苗の植え方(千両二号ナスと京波ピーマンの植え付け)

ナスとピーマンの植え方ですが、まず、苗の植え付け位置に穴をあけます。

ナスとピーマンの植え付け位置に穴をあける
穴あけにはマルチカッターを使う
穴の中の土は横によけておく

穴あけには、マルチカッターを使うと便利です。畝にナス(千両二号ナス)用の穴1つと、ピーマン(京波ピーマン)用の穴1つ、2つの穴をあけたら、植え付け準備完了です。

ナスとピーマンの植え付け準備完了

植え付け位置の穴の深さや大きさを確認します。ナスとピーマンの苗をポットのまま穴に入れてみましょう。そうすれば、植え付けする穴の深さや大きさが確認しやすいと思います。

苗をポットごと穴に入れる

穴の深さは、苗の土の高さと揃えるようにしましょう。穴が深いのはNGです。土の排水性や保水性、通気性などにもよりますが、苗を深く植えてしまうと、根腐れしたり、生育不良になるリスクが高くなります。もし、穴が浅いor深い、大きいor小さい場合は、移植ゴテを使って調整しましょう。

穴の調整には移植ゴテを使う

植え付け穴の調整が済んだら、水を8分目まで入れます。ナスとピーマンの苗は、水が引いてから植えるので、それまで少し待ちます。

穴に水を入れる
ナスとピーマンの苗は、水が引いてから植える

この「植え付け穴を水で満たす」作業は、苗の植え方において、重要なポイントの一つです。ナスやピーマンなど、苗から育てる野菜というのは、ポットに土が少なく、しかもその土が乾いてることが多いです。(余分な水分を減らした方が、輸送しやすいですし、輸送に使うダンボール等も濡れなくて済みます。)

人間で言うと「喉が渇いてる状態」なので、事前に植え付け場所を水で満たしておくと、その後の成長がスムーズになります。植え付け後の苗が、畑の土にしっかり根付くことを「活着した」とか「活着率が良い」といいます。

ナスとピーマンの苗は繊細です。傷まないように、やさしく扱いましょう。まず、苗の茎を指の間に挟み、ポットごと引っくり返します。

ナスとピーマンの苗をひっくり返す
ポットの土はなるべくこぼさないようにする

土が崩れないよう慎重に、ナスとピーマンの苗をそっと取り出します。その後、苗の上下を戻し、穴に植え付けます。

ナスとピーマンのポットから苗を取り出す
千両二号ナスと京波ピーマンの苗を植え付ける

穴と苗の間に隙間があるとうまく育たないので、よけておいた土を戻して、隙間を埋めます。(畝の土と、ポットの土が密着するように。)隙間が埋まったら、根元周辺の土を軽く押さえておきます。その際、苗が傷つかないよう注意します。

土を戻して隙間を埋める
畝の土と苗の土を密着させる

植え付けで余った土は、畝の下へ落としておきます。マルチシートの上に土があると、雨で跳ね返った土がナスやピーマンに付くことがあります。そうすると、その土が元で病気になるというリスクがあります。

ナスとピーマンの植え付けで余った土は下へ落とす

なので、植え付けが終わったマルチシートの上は、なるべくきれいに保つようにしましょう。

マルチの上はなるべくキレイに保つ

ナスとピーマンを支える短い支柱の立て方(茎が折れないよう、仮の支柱を立てる)

ナスやピーマンなど、植え付け直後の苗はまだ弱いので、横に仮の支柱を立てて支えます。(強風で茎が折れないよう、短い支柱で支える。)仮の支柱の長さは90cm、支柱の直径は1.1cmです。

ナスとピーマンの横に立てる仮の支柱

支柱の立て方ですが、根を傷めないよう、植え付け穴の外に、斜めに差すようにします。

支柱は根にかからないように立てる
支柱は斜めに挿す

支柱の設置後は、ナスとピーマンの茎に紐を結びます。使う紐は麻紐です。麻紐は「8の字」になるように渡し、茎と支柱を結び付けます。茎側は成長して太くなるので、ゆるめに結んでおきましょう。

ナスとピーマンの茎を支柱に結ぶ

苗を植え付けた後は、水やりをしっかりしておきます。(ナスとピーマンの株を畝に定着させるため。)

植え付け後のナスとピーマンに水やりをする

水は、葉にかからないよう、株元に与えて下さい。上から水をザーッとかけると、はねた土が葉に付いて、それが元で病気になることがあります。葉自体も、水が直接かかると傷むことがあるので、苗への水やりは株元へするようにして下さい。

水やりが終われば、ナスとピーマンの植え付けは完了です。

千両二号ナスと京波ピーマンの植え付け完了です

動画版はこちら

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